2015年06月2日
襲の色目 初夏 杜若
みなさんはじめまして。 先日、四季に入社した、出嶋と申します。
着物の色彩に興味を持ち、この世界に飛び込みました。
まだ右も左も分からない新人ですが、よろしくお願いします。
みなさんは、「襲の色目(かさねのいろめ)」をご存知ですか?
それは、平安時代、貴族の女性の衣装は、 袖口の色を表と裏を変えて作っていたそうです。
それを襲(かさね)と称して着たことを発端としています。
襲の色目は何種類もあり、季節によっても異なります。
宮廷や貴族の家の女性たちはこれらの襲の色目を着こなす事で、
季節感を出したりその場の雰囲気に合わせたりしました。
たくさんの種類のある襲の色目の中から、今回は「杜若(かきつばた)」の
色目をご紹介しましょう。
「杜若」は、表が淡萌黄で、裏が淡紅梅です。
写真を撮影するのが下手ですみません。。。
舞妓の衣装は表と裏で再現することは出来ませんが、
お着物と帯で似た色を合わせて着ることはできます。
着物の色(上の写真)があまりにも実物と違って申し訳ないですが(汗)
実際に見るともっと淡萌黄に近い色をしています。
帯(下の写真)は、 淡い色では無く、真っ赤ではありますが、
初夏の植物の生命力を表現しているとも解釈できます。
また帯の扇の文様ですが、 これは「末広がり」という意味合いが含まれ、
縁起物の文様として知られています。
ぜひ四季で、平安時代の襲の色目を楽しんでみてはいかがでしょうか。
舞妓変身スタジオ 四季